<span style="font-size:x-large;font-weight:bold;">ナンバーポータビれねぇーよ!</span>




ナンバーポータビリティがしたい」



私の望みはただそれだけです。





それなのに


こんなにも酷い仕打ちを受けるとは。。




この物語はノンフィクションではありますが、

特定の個人・団体を誹謗中傷する目的でつづられた物ではありません。









ナンバーポータビれねぇー!事件簿その1

顧客満足度No.1」






私がナンバーポータビリティを利用してS社からA社へ事業者を変更しようと思い立ったのは、

秋雨が冬を連れてくる季節のことだった。



S社に関してはインターネットプロバイダの件で一度痛い目をみているので、

V社からS社に経営が譲渡された時から私の中で「出て行く」事が決定している。



さらにここに来てS社のMNP対策プランに始まった一連の騒動を受け、

私は行動を開始したのだった。




報道やネットからの情報で既に、

S社副回線契約である私がすんなりMNPができないであろうことは予想していたが、

さしあたってショップの人なら一番良い策を提供してくれるであろうという考えでA社ショップへ赴く。




まず私は目当ての機種がどの程度の値段で手に入れられるかをリサーチする為に見積もりを頼んだ。


ショップ店員さんが基本の移動機値段から様々な割引をして大分安く提示してくれた。



おお!

いいね!!


さすが顧客満足度NO.1だよ。A社!


用事があったのでとりあえず値踏みだけして再度ショップへ。


そうしてさっきとは別の店員に声をかけて契約の旨を伝えると、

早速書類をそろえて契約しましょうということに。


何かと必要であろうと、自分の携帯をカウンターに出しておく。



営業的に店員が契約関係のレクチャーをするが、さっきショップに訪れた時と見積もりが違う。。


ん?



「あのー・・。さっきそっちのお姉さんに見積もりしてもらった時より値段が高くなってるんですけど。。」

と私。


「え?」

と店員。


「少々お待ちください。」


さっき安くしてくれたお姉さんに助けを求めるがごとくすり寄る店員。



「わかりました。ショップ割引を利用していたんです。」


店員はカチャカチャっと電卓を叩く。


「こちらのお値段ですか?」


「はいそうです。」

と私。


「あ、こちらのお値段で大丈夫です。」


え?




じゃーさっきのお値段は何だったの?







んー・・。




説明も謝罪もない態度を受けてあまり納得がいかないがまあよしとしよう。


もし新人さんならよくあることだ。


不必要に怒っても可哀想だしな。





さらに店員の指示に従いながら書類に記入をしていくが、途中でネットで仕入れた情報を思い出す。




「私は副回線ですけど大丈夫ですか?」

と私。



「お客様副回線ですか?」

と店員。


「そうですけど」



「副回線の方ですと主回線契約者さまの委任状が必要になるんですけど。。」




えぇー!?






いまさらそれを言うー!?







さっきまで色々話をしてくれたけどひとつもそんな事出てこなかったじゃーん!!




さらに、俺が言うまでその可能性を考えもしなかったってことー!?



目の前にS社の携帯を置いているのに?




書類をたんまり書かせておいてからそれかーい!





(泣)






「あ、そーなんスか。。」

私。


「じゃあ委任状があれば、あとは私の身分証とクレジットカードで契約できるんですよね?」


「いえ。あとは主回線契約者の身分証明書が必要です。」

と店員。





えー!?(part2)




さっき委任状が必要になるって言う時に一緒に言うべきだろー!







はぁっ・・・。



心の中でため息をついて気を取り直す。








「写しでもいいですか?」

と私。


「大丈夫です。写しで結構です」

と店員。



「・・・・わたりました。」



私はそこでひとまず退散する事にした。










このとき



A社に対する憧れにも似た私の気持ちは


秋雨に連れてこられた冬のごとく冷え



そして凍りついた。











ナンバーポータビれねぇー!事件簿その2
「ブルータス!お前もか!」

へつづく