自らを戒め、敬意を払い、法則を遵守する

もし我々が、十分に検討しさえすれば、およそ賞讃に値するような一切の行為には、必ず義務の法則が必要であることを知るであろう。義務の法則は命令する、この法則は、何によらず我々の性向を喜ばせるようなものを、我々の心まかせにさせることをしない。これが人間の心の道徳的育成を標榜する唯一の方法である、この方法だけが、厳密に規定された確乎不動の原則たりえるからである。
カント
実践理性批判