方向を間違えた

中学3年間はバスケ部でかなり頑張った


顧問と対立し、実力差も否めないながらレギュラーに対するおまけの控え組という立場に据えられていた

その先生は努力をバカにしてるような人で、やったらやった分だけ結果が出た努力だけを褒めて、頑張った事自体に対する感想はなかった


先輩たちも同様で、レギュラーになれない子供を生徒扱いはしなかったけど、体裁を繕う為の教えてるフリだけは上手くて、誰も反抗はしなかったと思う

俺以外は


とにかく教師として嫌いな人間だったから、その人の授業は出なかったり漫画読んだり寝たりしてテストはいつも赤点だった

それ以外の科目は普通に勉強して、学力は普通程度だった


部活で指導されて素直に練習しても報われないとわかった後は、遊んだりたまに暴走したりして楽しいバスケをたしなんだ

練習試合ではディフェンスだけしかしなかったり、紅白戦ではレギュラー組が顧問に作戦を貰っているのを盗み聞きしてパスカット狙い打ちしたり、地味なトレーニングだけめちゃ頑張って控え組がレギュラー組に総合順位で勝利したり、たまに公式試合出たら知らなかったフリして作戦無視したり


普段の練習で「お前らは勝たなくていい」っていう教えられ方だったから、たまにレギュラーの誰かが怪我で控え組がピンチヒッターやってもてんで役に立たないし、立つ気も無かった

きまぐれで真剣になって個人的には良くできた時も、固定されたレギュラーに変化は無いしレギュラーになりたいとも思えなかった

負け犬根性と言われればその通りかもしれないけど、でも、スタメンで試合やってもバスケが嫌いになるだけなのは明白だった
実際、固定レギュラーメンバーの誰一人として高校でバスケをしなかった

まあ控え組も含めて部員全員しなかったけど


3年生の後半は控え組はバスケを楽しんでいたけど、レギュラーは対外試合でほとんど勝てなくて辛そうだった

気楽なもので、試合なんて勝とうが負けようが関係無いし楽しんだもの勝ちっていうふざけた感じだったので、控え組には妙な連帯感もあったりしてとても居心地が良かった